
金貨はその美しい輝きとともに、資産としても注目を集めています。本記事では、金貨購入に興味を持つ方々に向けて、金貨の基本情報からおすすめランキング、購入方法まで詳しく解説します。購入に関する注意点もまとめたので、最後まで読んで参考にしてみてください。
金貨のおすすめ人気ランキング
引用元:写真AC
金貨の人気ランキングは以下のとおりです。
順位 | 種類 | 発行国 | 特徴 |
---|---|---|---|
1位 | ウナとライオン5ポンド金貨 | イギリス | ヴィクトリア女王とライオンを描いた美しいデザイン。発行枚数400枚と希少性の高い金貨。 |
2位 | モハール金貨 | 英領インド | ヴィクトリア女王時代とウィリアム4世時代の2種類が存在し、歴史的価値が評価される金貨。 |
3位 | ジョージ4世5ポンド金貨 | イギリス | ジョージ4世の肖像が描かれた大型金貨。発行枚数が150枚と少ない。 |
4位 | ジョージ6世5ポンド金貨 | イギリス | ジョージ6世の戴冠を記念して発行された金貨。現存枚数が5,000枚と希少。 |
5位 | ナポレオン1世20フラン金貨 | フランス | ナポレオン1世の肖像が描かれた金貨。月桂樹をつけた肖像とつけていない肖像の2種類がある。 |
6位 | マン島キャット金貨 | イギリス | 1988年~2012年に発行された金貨。毎年違う種類の猫が描かれたデザインが人気の金貨。 |
7位 | ソブリン金貨 | イギリス | 1817年から発行されている法定金貨。比較的入手しやすい。 |
8位 | ウィーン金貨 | オーストリア | ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の楽器がデザインされた美しい金貨。 |
9位 | メイプルリーフ金貨 | カナダ | 1979年から発行されている金貨。世界で最も流通しており信頼性が高い。 |
10位 | クルーガーランド金貨 | 南アフリカ | 1967年から発行されている金貨。世界初の地金型金貨と言われている。 |
発行枚数が少ないものは、希少性が高く、投資家だけでなくコレクターからも需要があります。高額ですが、その分資産価値は高いといえるでしょう。
金貨の購入とは
金貨を購入することにはどのような意味があるのでしょうか。ここでは、金貨の基本情報、投資と収集の違い、市場価値について詳しく解説していきます。
金貨の基本情報
金貨は、各国の政府が発行している、金を主な成分とした貨幣です。
金貨の重量は、グラムではなくトロイオンスという単位で表記されています。1オンス(oz)は約31.1035グラムです。
金貨のデザインは国や発行元によって異なり、その美しさはコレクターが金貨を購入する大きな理由の1つでもあります。
投資と収集の違い
金貨は投資と収集を目的として購入されますが、この二つには明確な違いがあります。
投資が目的の場合、金貨は資産ポートフォリオの一部として保有されます。金価格の変動に応じて、購入したときの価格よりも高く売り、利益を得るのが狙いです。
一方、収集目的の場合は希少性や美しさなどが重視されます。限定版や歴史の長い金貨は、価値が高いとみなされるケースが多いです。
このように、同じ金貨でも投資と収集では価値とみなされる部分が異なります。投資家は市場の動向に気を配り、収集家はデザインや歴史的背景をみるといった具合です。
金貨の市場価値
金貨の価値に影響する要因は以下のとおりです。
- 金の国際的な相場
- 供給と需要のバランス
- 金貨の希少性やデザイン
金貨の市場価値は、日々変動するものです。投資家は、その動きを見きわめ、適切なタイミングで購入や売却を繰り返しながら利益を得ます。
投資目的で購入する場合は、これらの要因を考慮したうえで判断しましょう。
収集目的の場合は、希少性やデザインに注目すると満足のいく一品を手にできる可能性が高まります。
金貨の購入で得られるメリット
金貨の購入には以下のメリットがあります。
- インフレ対策になる
- 資産を多様化できる
- 資産のリスク分散ができる
- 希少性の高い資産を得られる
- 長期的に安定した資産が得られる
1つずつ解説していきます。
インフレ対策になる
金貨の購入は、インフレに対する強力な対策になります。インフレで物価が上がると、貨幣の価値は下がりますが、金の価値は下がりにくい傾向です。
【金がインフレ対策になる理由】
- 金の価値は世界的に認知されている
- 供給が限られており希少価値が高い
- 古くから価値ある資産と考えられてきた
インフレが進行しても、金貨を保有していれば資産を守れます。金貨はその希少性と歴史的価値で、経済的な不安要因から資産を保護する役割を担っているといえるでしょう。
資産を多様化できる
金貨の購入は、資産を多様化する方法でもあります。資産の多様化はリスクの軽減につながるため、金貨を購入すれば、資産の損害を最小限にできる可能性が高まるでしょう。
資産を多様化すると投資ポートフォリオの安定性が上がり、予期せぬ市場変動にも柔軟に対応できます。
資産の種類 | 特徴 |
---|---|
株式 | ハイリスク・ハイリターン |
債券 | 安定した収入につながりやすい |
金貨 | 経済状況に影響されにくい |
金貨は他の資産と組み合わせてリスクを抑えれば、安定した資産運用につながります。資産の多様化で、長期的かつ安全性の高い投資も可能になるでしょう。
資産のリスク分散ができる
金は、資産全体のリスクを減らすための「守りの資産」として役立ちます。金が株や債券とちがう値動きをするためです。
たとえば、株価が急に下がったとき、多くの人がお金を金に移して資産を守ろうとする動きが起こります。そのため、金の価格はむしろ上がるケースがあるのです。結果、金の保有が資産の著しい減少を防ぐと考えられています。
将来に備えた資産として、金のような実物資産を持つのは手堅い選択といえるでしょう。
希少性の高い資産を得られる
金貨を購入することは、手に入りにくい希少な資産をもつ意味でも価値があります。
金は地球上にある量が限られており、新しく採掘するのも簡単ではありません。たとえ需要が高まっても、すぐに供給を増やせず、希少性が高くなっているのです。
こうした背景から、金貨は長い目で見ても価値が安定し、かつなかなか得られない貴重ない資産と考えられています。賢く資産運用しながら、価値が上下しにくく価値あるものを手元に置きたい人にとって、金は心強い選択肢のひとつです。
長期的に安定した資産が得られる
金は、長期的に安定した価値を保つ資産として知られています。
株式や債券、通貨などは景気や政策の影響を受けやすく、価格が大きく変動する可能性をはらむ資産です。
しかし、金は国や企業の状況に左右されず「実物資産」としての価値をもっています。
世界中で価値が認められているため、極端に値下がりするリスクが少なく、安心して長く持てる資産といえるでしょう。
また、歴史をふり返ると、戦争や金融危機のような非常時でも、金は「安全な資産」として人々に選ばれてきました。どのような状況にあっても、金の資産価値が大きく目減りする恐れはほとんどありません。将来への備えとして購入すれば、価値が安定した資産を得られるでしょう。
金貨の購入手順4ステップ
金貨を購入するための手順は以下のとおりです。
- 購入先の選定
- 購入する金貨を決める
- 手続きの準備をする
- 購入して受け取る
順番に見ていきましょう。
1.購入先の選定
金貨を購入する際、信頼できる購入先選びが大切です。購入できる場所は以下のとおりです。
- 貴金属店
- デパートや百貨店
- オンラインショップ
貴金属店やデパートでは、自分の目で実物を確認できるため、品質に対する安心感を得られるでしょう。オンラインショップは、自宅にいながら手軽に購入できるメリットがありますが、信頼性のある業者を選ぶのが大前提です。
確実に価値ある金貨を手に入れたい方は、実店舗でプロの説明を聞いて購入するのをおすすめします。
2.購入する金貨を決める
金貨は用途によって選ぶべき種類があります。投資目的やコレクションなど、人によって金貨の用途はさまざまです。
種類 | 目的 | 特徴 |
---|---|---|
地金型金貨 | 資産保全 | 投資用に製造される金貨 純度が高く、高い品質が保証されている |
収集型金貨 | 贈答用 コレクション |
希少性や美術的価値が高い 限定で発行される記念金貨など |
通貨型金貨 | 流動性を重視 | 法定通貨として額面価値が保証されている 必要なときに現金化しやすい |
自分がどのような目的で金貨を購入するのかを整理し、損をしない資産獲得につなげていきましょう。
3.手続きの準備をする
金貨の購入には手続きが必要です。事前に準備をしておきましょう。
- 本人確認書類を用意する
- 支払い方法を確認する
- 購入条件を確認する
本人確認書類は、運転免許証やマイナンバーカードなど顔写真付きのものを用意しましょう。また、支払い方法には現金や銀行振込などがあり、購入先によって異なります。トラブルを回避するために、購入条件も購入を検討する店舗に確認しておくと良いでしょう。
4.購入して受け取る
金貨の購入と受け取りの手順は、購入先によって異なります。
貴金属店や百貨店では、購入する金貨を選び、その場で支払いをおこないますが、インターネットや電話を介する購入は、代金を業者の支払い口座に振り込み、宅配便で受け取るケースが多いです。
いずれの購入方法においても、受け取り方法を確認しておくと良いでしょう。購入後は、購入証明書や保証書を確認し、大切に保管しておくのも大切です。
金貨の購入時のリスクと注意点
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金貨の購入には、どのようなリスクや注意点があるのでしょうか。
ここでは、偽物のリスクや保管方法の注意点、価格変動によるリスクについて詳しく解説していきます。
偽物のリスク
金貨には偽物をつかむリスクがあります。本物の金貨を購入するには、信頼できる販売店を選ばなければなりません。
金貨の購入は、利用者からの信頼度が高く、実績もある店舗を選びましょう。個人が出品するオークションサイトやフリマアプリでは、偽物が出回るリスクが高いため、避けたほうが無難です。
また、金貨の認証書や保証書を確認するのも大切です。
本物の金貨には、純度や重量を証明する計算書や保証書が付属しています。購入前にこれらの書類を確認し、内容が正しいかを確認しましょう。偽物を購入するリスクが抑えられます。
金貨の購入にあたって、真贋を見きわめる専門の鑑定士が在籍する店舗を選ぶのもおすすめです。
一般の人が金貨の偽物を見破る方法もあります。しかし、専門知識と豊富な経験をもつ、プロの鑑定士のお墨付きをもらった金貨であれば安心して保有できるでしょう。
保管方法の注意
金貨は、金貨は湿度や温度、紫外線などの影響で、変色や劣化が生じる可能性があります。専用のケースで大切に保管し、価値を損なわない保管方法を徹底しましょう。
また、自宅で保管するのであれば、セキュリティにはとくに注意が必要です。耐火性や防犯性に優れた金庫で金貨を保管する必要があります。銀行の貸金庫なども、状況に応じて検討すると良いでしょう。
金貨の保管に際し、万が一のときのために保険に加入するのもおすすめです。盗難や災害で大切な資産を失っても、一定の補償が得られます。補償の範囲を確認し、資産を守るための保険を検討してみてください。
価格変動のリスク
金貨は一般的に経済状況に左右されにくい「安全資産」とされていますが、それでも価格変動のリスクは存在します。
世界で経済が安定しているとき、投資家は株式や債券といったリスク資産に資金を移す傾向があります。その結果、金の需要が減少し、価格が下落するのです。
また、市場金利が上昇すると、利息を生む預金や債券の需要が高くなり、利息が発生しない金の需要が減少するケースもあります。
金は米ドルで取引される場合が多いため、米ドルの価値が上がると、他の通貨を使用する国々は金の購入コストが増えます。結果的に金貨の需要が減少し、価格が下がる要因となるのです。
まとめ
金貨は、見た目の美しさだけでなく、インフレ対策や資産のリスク分散といった面でも優れた価値ある資産です。安定性の高さはもちろん、コレクションや贈答品としても魅力があります。
しかし、購入時には偽物のリスクに注意しなければなりません。信頼できる購入店を見きわめ、専門家の手から購入するのがもっとも安心できます。
また、金貨は保存環境に左右されるデリケートな面があります。保管する場所には注意を払い、劣化を防止すれば、資産価値を損なわず美しさを保てるでしょう。
本記事を参考に、自分の目的に合った金貨を選び、将来に向けた安心できる資産づくりに役立ててください。